謎の女性ケプリシャと"契約"を結び自分の世界に戻ることができたレッド。
仲間たちと再会し、彼らと共に自分が気を失った場所を調査すると、得体のしれない次元の亀裂を発見する。
次元の亀裂の周囲に突如出現した大量の巨大怪獣を前に絶望する彼らであったが、ケプリシャや「レッドたち」と同じ姿となったアデンの勇者たちの登場によって窮地を脱したのであった。
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絶体絶命のピンチだった5人は怒涛の勢いで倒されていく魔物たちを見て言葉を失った。
ただ……アデン大陸から来た数多くの勇者たちは魔物を倒した後、あたりをくまなく探し、地面に落ちているものを残らず拾い続けていた。それが何を意味しているのか彼らには理解できなかったが、異世界の者がすることだし、と気にしないことにした。いずれにせよ、5人が倒せなかった魔物たちが正体不明の異世界の者たちに次々に倒されていくのだ、まるで御伽噺の英雄を見ているかのようだった。
倒された魔物どもの奥で、王冠をかぶった赤い髪の男とその横で金色に輝く鎧兜の男が周りを見回しながら何か話していた。彼らはきっと異世界の国の王であろう。レッドは、おそるおそる2人に近づき声を掛けた。
「ご助力いただき誠にありがとうございます。ところで…こちらにどのようにしていらっしゃったのですか?」
その質問を聞いた金色の鎧の騎士は兜を外し、威厳に満ちた態度でレッドに答えた。
「イベントダンジョンと聞いて来てみたのだが、そろそろボスタイムなので傲慢の塔に行かなくては……ウッ!」
王は威厳が消え去った金色の鎧の男の口を塞ぎどこかへ消えていった。
「……俺は絶対に認めない! どこの馬の骨とも判らない奴らの力を借りるなんて……レッド!! あいつらはどこのどいつだ! 俺より強いやつなんてこの世にいないはずなのに……」
崖の上に立つ黒いスーツの男が怒りに満ちた様相で見下ろしながらレッドに向かって叫んでいる。レッドは黒いスーツの男を指さしながら、大声で返した。
「俺たちが命がけで戦っているとき、独りよがりに最強の力を追求するなどと戯けたことを抜かしていたお前にそんなことを言う資格はない! それでお望みの力は手に入ったのか? そんな力があるのなら今更のこのこ出てきて何をするつもりだ! 見てみろ、異世界の英雄はお前より強い力を持っている!倒れている魔物どもがその証拠だ!」
レッドの隣で話を聞いていたケプリシャが軽く微笑みブラックに語り掛ける。
「勇気と勇猛さを持ったあなたの未来を見てみたいのならば、アデンの地へお送りいたしましょう。ですが、あなたの魂と契約を結び交感をしなければ未来が見えないのです」
「……いいだろう。俺が最強だということを証明し、またこの場所に戻ってくる!」
ケプリシャが袖から球体を取り出しブラックに向けると、紫色の光の筋が黒スーツの男を取り巻き始めた。流石のブラックも最初は少し困惑したようだったが、すぐに冷静さを取り戻し、こぶしを握り締め前を見つめ、そしてすぐに彼は姿を消した。
ケプリシャは球体を袖に戻しながら独り言ちる。
「彼の名前はブラック、契約は成立しました。アデン最強のドラゴンスレイヤーに出会えますように…。そしてあなたたちもお仲間が心配でしょうけど、彼の肉体はこの球体の中で眠っているだけ。アデン大陸にいるブラックは、彼の意志が形どられた仮初の姿です。しかし、彼はこの事実を知ることはないでしょう。夢幻泡影とは言いえたものですね」
「それじゃあ、僕もアデンに行ってブラックを張り倒してもいいのかな?」
突然物騒なことを言い出した緑スーツの男にケプリシャは笑いながら答えた。
「……あなたたちとの契約は既に完了しています。未来はすべて見えました。さあ、時間がありません。アデンへ向かいましょう」
5人は何も言わずに互いを見つめては、拳を固めそれぞれの熱い意志を表した。
ブラックを思いっきり殴りたいという思いは一つだったのだろうか、誰が言うでもなく亀裂の方へ全力疾走し、アデン大陸へ移動した。
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先ほどの喧騒は嘘のように静けさが漂う亀裂の前に、先ほどまでピンク色のスーツを纏い、大暴れしていた女がケプリシャに話しかける。
「ケプリシャさん、これもすべて予見していたことなのかしら? ねぇ、私にだけこっそり教えてくれない?」
ケプリシャは意味深げな笑みを浮かべながら答えた。
「この契約によってアデン大陸にも様々な影響をもたらすでしょう。この異変の最中、もしかすると「彼」が真の姿を取り戻すことができるかもしれない…」
「彼」の話を聞いた黒い服の女性は、信じられないといった目をしながら答えた。
「そんなまさか!! グンター様があれほど手を尽くしてもダメだったのに?」
ケプリシャはため息をつき苦笑いを浮かべたが、すぐに表情を変え澄ましながら語り掛けた。
「さあ、アデンに帰りましょうか? 私の予言が外れたのは久しぶりね」
「ウッソ!予言が外れたの!? ケプリシャさんにも見えない未来だなんて!! ワクワクしてきたわ!! 早くリズに教えてあげなきゃ!!」
黒い服の派手目な女は興奮たまらずぴょんぴょん跳ねながら、この話を誰かにしたくてしょうがないといった様子で亀裂へ手を伸ばし異世界へ戻っていく。
ほどなくしてケプリシャも亀裂へ手を伸ばしながら、どこか楽し気にひとりつぶやいた。
「彼らの冒険はこれからだってところかしらね。どうなるのか楽しみだわ」
―――完
期間限定で「NCブラック」が各地に出現し、関連イベントクエストも登場します。
関連イベントクエストを達成すると、装備強化の巻物に加えてアインハザードの祝福を追加することができる「ドラゴンのダイヤモンド(イベント)」を獲得することができます。
「NCブラック」は毎日決まった時間に出現するのでぜひ探してみてください!!
2019年10月30日(水)メンテナンス終了後~2019年11月13日(水)メンテナンス開始前まで(予定)
イベントクエスト「ブラックの暴走を止めよ!」は、討伐時に攻撃した冒険者全員がクエスト達成となります。
なお、「NCブラック」から離れすぎると獲得できない場合がありますのでご注意ください。
「NCブラック」に変身することができる「ケプリシャの変身の巻物(ブラック)」が製作に追加!
強力な効果を持つ「NCブラック」のチカラをぜひ体験してみてください!!
「ケプリシャの変身の巻物(ブラック)」は製作画面内の「イベント」タブ>「その他」にて、各ヒーローの「ケプリシャの変身の巻物」を1つずつ材料にすることで製作することができます。
「超異世界エヌ・シー・ファイブ」の最終話の公開を記念して、Twitter上でスクリーンショット投稿キャンペーンを開催予定!
Twitter上に投稿いただいたエヌ・シー・ファイブに変身したスクリーンショットの中から、「エヌ・シー・ファイブ大賞」「絆-Forever-血盟賞」「優秀アイデア血盟賞」をサービスチームが選定します。
受賞されたスクリーンショットを投稿された方だけでなく所属する血盟員の方にも「変身製作コイン」をプレゼント!!
キャンペーンの詳細はリネージュM公式Twitterアカウント(@LineageM_JP)にて公開される予定ですので今しばらくお待ちください!!
※本情報は公開時の内容をもとに作成しております。
※開催期間や内容は予告なく変更する場合があります。
※一部イベントアイテムがイベント終了後も未使用の場合、一定期間が経過すると自動で削除されます。詳しくは各アイテムの詳細をご確認ください。
※イベントクエスト「ブラックの暴走を止めよ!」は1日1回まで達成することができ、毎日午前5:00に初期化されます。